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あなたにとって「保育園とは」?

実習を経験したことで、得られたことはたくさんあるでしょう。たくさんあるというのは、いかに「観察力」があったか試されたことでもあります。
保育園は「人づくり」です。そして保育園は「子ども中心」です。
保育実習をした中で、わからないことがたくさんあったと思います。その時に、必要な考えがあります。目的と目標です。目的は「人づくり」。目標は「子ども中心」。
保育の中で、疑問に思っていたこと、どうしたらよいかわからなくなった際に、「子どものためになっているか」ということを念頭に保育しなければなりません。保育士の意見や保護者の意見はあくまでも意見です。子ども「個人」に焦点を当てた際に、子どものためになっているのか考えてください。
例えば、子どもが勉強をしない。親が怒っているとします。この時に、どのような対応をしますか?「子ども中心」で考えたら、「問題」が誰の「問題」なのか理解できます。もし、勉強をしなければ、困るのは親ではありません。子どもが将来仕事に就職できるかできないかが「問題」になります。勉強は、必要な時に、迫られた時に気づくこともあります。なにをやるにも遅いということはありません。他人と比較・評価する必要はありません。子どもが、将来どんな仕事に就職するかで、学ぶことは変わります。これは、子どもの成長に合わせて保育することが大事であるということです。個人差があるのが保育園の年齢です。子どもの成長のスタートからゴールというものがしっかりあれば、保育園で他者と比較・評価する必要はありません。
また、誰かに、怒られることをおそれていては、怒られない行動しかできません。褒められようとすれば、褒められる行動しかできません。本当に子どものしたいことは、怒られても、褒められなくても、自らが進んでやっていることが、本当に子どもがやりたいことです。子どものやりたいことを増やしてあげるのが保育士の力です。子どものやりたいことが「夢」に繋がります。本当の自律とは、怒られても、褒められても、そのことを気にせず続けていけるようになって自律していくものです。
保育園は「人づくり」です。
保育園は「子ども中心」です。
主役は、保護者でも保育士でもありません。本当に子どもが自律するための機会をたくさんつくることが必要です。怒ることも、褒めることも簡単です。しかし、子どもが怒られても、褒められても、自ら進んで楽しんでいることを見つけてください。
園長として、理論と実践の中から実学で得られたことを書かせてもらいました。
保育士は、たいへんな仕事です。「命」を守る仕事です。でも、それだけ達成感を得られる仕事でもあります。理論も大切ですので、貴校での講義をしっかり学んでください。
実習中に不備もあったかと思いますが寛容に受けて頂けたら幸いです。ありがとうございました。
平成30年11月吉日
社会福祉法人幸成会
光田寺保育園
園長 福士 敬博

実習生の皆様へ: Project
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